星見鶏

中部地方の星空を見たり撮ったりのブログです

2019-01-01から1年間の記事一覧

IC405とMelotte31:ぎょしゃ座の散光星雲と散開星団

IC405(まが玉星雲)は星雲を光らせているの頭部の中心星の距離に応じて色が変わっていくのが特徴です。12月24日にIC405をアップしましたが、頭部の青白い筋が見れるぐらいにクローズアップして撮影しました。中心星に近いところは青っぽく離れていくとピン…

マルカリアン・チェーン:おとめ座銀河団

しし座・かみのけ座・おとめ座の星域にはたくさんの系外銀河があります。おとめ座銀河団の中でもっとも賑やかなこの銀河の集団は、なめらかな弧を描く曲線状に見えることから「鎖、チェーン」と呼ばれ、発見者の名前をとって名付けられています。写真をクロ…

IC417周辺:ぎょしゃ座の散光星雲、散開星団が集中する領域

今年最後の星見鶏は茶臼山周辺で、先回の紀北町に比べるとかなり冷え込み、気温差は7~8℃ありそうだ。今年中に相性の悪い新しいカメラを何とかしたいという思いから自宅でテストをやって乗り込んだ。アライメントを済まし、目標銀河に導入したがとんでもな…

オリオン座付近:IC434・M78とバーナードループ

日にちが変わるころにはしし座やおとめ座の銀河団が昇ってきたが、機材の不調で撮影ができなくなったことが悔やまれる。オリオン座は南中を過ぎていたが、ここ紀北町の海岸は海と山に囲まれ全方位が暗いので撮影した。写真右は散光星雲IC434でこれを背景に馬…

IC405とIC410:ぎょしゃ座の散光星雲

今年1年間の振り返りはひとまず終了。最低限の記録しか残っておらずウイキペディアのお世話になりながらブログを続けてきた。これからはできるだけ現地で体験したことを中心としたい。今日は新月期で天気も良く、GPV気象予報とWindyでチェックしたところ茶…

Sh2-274:ふたご座の惑星状星雲

この星雲は恒星の残骸で、膨張を続けるガスとちりの塊でできており、線状のすじが蛇の頭のように見えることから、ギリシャ神話でペルセウスが退治した怪物の名前をとって「メドゥーサ星雲」と名付けられたようです。あまりピンときませんが… 惑星状星雲は通…

NGC2359:おおいぬ座の散光星雲

星雲の形が神話に出てくる兜に似ていることから「トールのかぶと星雲」または「あひる星雲」とも呼ばれています。この星雲には超新星になる高温の星があり、周囲に恒星大気が吹き飛ばされたガスが広がっています。赤と青の綺麗な星雲ですが、非常に淡くノイ…

IC1805とIC1848:カシオペア座のハート星雲と胎児星雲

カシオペア座には多くの散光星雲がありますが、その中でも特徴のある形をして、人気のある星雲です。写真左側がIC1805でちょっと歪ですがハート星雲、右側が胎児星雲(右下が頭で曲げた手足がある)と名付けられています。この辺りは秋の天の川の中にあり、活…

NGC7293:みずがめ座のらせん星雲

らせん星雲は最も大きな惑星状星雲として有名な天体で、太陽のような恒星の残骸であり、新星爆発まで起こさずに生涯を終え、ガスや塵を周囲に放出してできたもので約700万光年の距離にある。 外側の赤い部分と内側の青緑の部分も非常に淡く、綺麗なグラデー…

M33:さんかく座の渦巻銀河

この銀河はアンドロメダ銀河の下部にあるさんかく座という小さくて目立たない星座にあり、秋の代表的な銀河の一つである。私たちが住む天の川銀河からアンドロメダ銀河に次いで近い銀河で、約300万光年の距離にあります。青色の渦巻きの腕と小さな赤い斑点(…

M31:アンドロメダ座の渦巻銀河

今年の夏(6月~8月)は最悪でした。新月期の前後は全く天候に恵まれず意気消沈していましたが、9月に入ってやっとのことで晴天に恵まれました。秋の夜空を見上げるとカシオペア座と秋の四辺形の間にぼんやりと雲のように見えるのがこのアンドロメダ銀河です…

NGC7000とIC5067:はくちょう座の北アメリカ星雲とペリカン星雲

はくちょう座デネブの近くにある星雲で、写真左側がNGC7000でその形が北アメリカ大陸に似ており、右側がIC1057で形がペリカンに似ていることから名付けられた。この二つの星雲は同一の星間雲であるが、その間に暗黒星雲があることから別々の形に見えるようで…

NGC6960とNGC6992:はくちょう座の網状星雲

この網状星雲は数万年前に恒星が爆発した超新星残骸の名残で、今でも毎秒100㎞で広がっているようです。写真左側がNGC6992、右側がNGC6960です。この星雲は何本ものフィラメントが重なりリング状の巨大なループを描いているように見えることから、網状星雲と…

スタークラウド:いて座周辺 

夏の天の川の中でも最も星が密集している星域は、いて座周辺です。星々の周辺にはいくつもの星雲と暗黒帯が広がっており、小鹿の横顔のように見えるのが「バンビの横顔」、その上に見える星雲がM17(オメガ星雲)、右下に見えるのがM20(三裂星雲)とM8(干潟星…

M8とM20:いて座の干潟星雲と三裂星雲

夏の天の川でいて座付近は銀河の中心方向で多くの天体が集まり、スタークラウドと呼ばれる星域があります。その聖域の右下あたりに、夏の代表的な散光星雲のM8(写真下)とM20(写真上)があります。M20についてはすでにアップしていますので省略します。M8は帯…

M64:かみのけ座の黒目銀河

くじら座のM77に次いで2番目に大きな銀河で、直径はなんと14万光年で途方もなく大きいですが、地球からの距離は1900万光年と遠くにあるので見掛けの大きさは小さい銀河です。銀河の中心にある明るい部分の左側に暗黒帯を持っているが、この暗黒帯が黒目の…

M20:いて座の三裂星雲

いて座付近にある天の川は銀河の中心で、星が密集していてスタークラウドと呼ばれており、夏を代表する多くの星雲があります。その中でも一際美しい星雲がM20で、夜空に輝く宝石のようです。手前にある暗黒星雲がM20の散光星雲を3つの部分に裂けて見…

M27:こぎつね座の亜鈴星雲

亜鈴星雲は最も美しいと言われている惑星状星雲です。赤と青のグラデーションが本当に綺麗で、夜空に浮かぶ宝石といった感じです。また、その形が鉄アレイに似ていることから名付けられたようです。(こんなにきれいなのに鉄アレイとは興ざめですね) 高嶺は…

M16:へび座のわし星雲

わし星雲は散開星団と散光星雲が合体した天体である。赤い散光星雲の中に象の鼻のようなものが見えると言われているが、私には犬のような動物が座って前足を上げているように(犬がちんちんしているように)見えます。また星雲全体でみると羽を広げた鷲のよ…

M83:うみへび座の南の回転花火銀河

北天の回転花火銀河はおおぐま座のM101で、同じように銀河の腕が巻いているM83は南天の回転花火銀河と呼ばれています。この銀河は南中高度は約25度ぐらいで非常低く、低空の大気のゆらぎの影響を受けやすくなかなかの難物です。当日は風の影響もあ…

NGC4565:かみのけ座の渦巻銀河

これまでの銀河は真正面(フェイスオン銀河)から見たものですが、この銀河は真横から見た銀河(エッジオン銀河)です。多くの銀河は正面から見ると渦を巻いて格好の良い形をしていますが、横から見るとこのように薄ぺらな形をしており、暗黒帯がはっきりと…

M106:りょうけん座の渦巻銀河

星友達に誘われて新しい観測地に出かけた。これまでの大紀町錦漁港から30分ほど南下した紀北町の海岸通りで、星空はさらに暗くなり南方向は海、北方向は紀伊山地で光害はほとんどない。ただ、海岸特有の風と海面温の変化によるシーイングの悪化が気になる…

NGC3718:おおぐま座の渦巻銀河

ここ元気村は南から西にかけて、名古屋・豊田・岡崎市の光害が酷くて上空が白っぽく撮影は厳しい(ナローバンドフィルターを装着すれば可能)が、北から東にかけてはいい星空である。また、茶臼山より風や夜露の発生が少なくシーイングなどの条件が良ければ、近くてよ…

NGC2174:オリオン座のモンキー星雲

3月になると冬の賑やかで色彩豊かな星雲中心の天体から、銀河中心の春の星座へと移り変わってくる。20時にはオリオン座が南中近くとなり、しばらく撮影していないモンキー星雲をラストチャンスと思って撮ってみました。形がサルの横顔に似ていることからモン…

M65・M66・NGC3628:しし座の三つ子銀河

しし座の後ろ足の付け根に位置し、写真右上がM65、右下がM66、左がNGC3628でしし座のトリオとも言います。個人的にはNGC3628が好きで銀河を横切る暗黒帯が特徴で 単体でも見栄えのある天体です。 撮影日時、場所:2019年3月5日 21:00~ 愛知県茶臼山周辺 撮…

NGC2237:いっかくじゅう座のバラ星雲

バラ星雲は地球からの距離が約5500光年、直径130光年の大きさの散光星雲で、冬の大三角形の中にありバラの花のように美しい形をしている。この星雲は鏡筒・カメラ・フィルターの種類によって様々な色合いが出るので、機材の組み合わせを変えて撮影すると飽き…

ちょっと休憩:ニュージーランドの星空

今年11月下旬から早春のニュージーランド観光を楽しんできた。氷河湖や最高峰のマウントクック、フィヨルドクルーズなど自然溢れる旅であった。一番の楽しみは星空保護区に認定され世界遺産申請中のテカポで羊飼いの教会をバックに南半球の星空撮影である。…

M101:おおぐま座の回転花火銀河

この銀河は子持ち銀河M51と同様に渦巻を真正面から見ることができ、大きく伸びた腕が淡いながらも確認することができます。地球から約2700万光年の距離にあり、大きさは直径約17万光年です。今回はピントも甘く、腕に点在するHⅡ領域を写し出せなかったの…

M51:りょうけん座の子持ち銀河

りょうけん座にある渦巻銀河ですぐ近くに伴銀河があることが名前の由来である。渦巻を真正面から見ることができ、豊かな色彩の渦巻は大変美しい天体である。直径が10万光年と途轍もなくデカいが、地球からの距離が3000万光年とこれまた途轍もなく遠い。撮影…

NGC2264:いっかくじゅう座のクリスマス星団・コーン星雲

この領域は非常に賑やかなエリアで、人気のある冬の定番被写体です。特に写真中央右側にある円錐状の形をしたコーン星雲は珍しい形状をしており、周りを取り囲むクリスマス星団は大変華やかでクリスマスツリーの飾りつけのようにキラキラと輝いています 今日…